- 2025年4月16日
インプラント治療は痛い?痛みに関する不安を解消
「インプラント治療は痛いの?」そんな疑問を抱いている方は多いのではないでしょうか。確かに、歯を失った部分に新たにインプラントを埋め込むという治療は、一見すると痛そうに感じますよね。
しかし、その痛みについて理解しておけば、不安は大幅に減ります。手術中の痛み、術後の痛みのピークや期間、そしてその痛みを軽減するための麻酔の種類と選び方など、インプラント治療がもたらす痛みについて深く掘り下げていきます。
また、術後の痛みが長引かないためのケアや、引かない場合の対処法、さらには痛み以外にも治療のリスクについても解説します。この記事を読めば、インプラント治療の痛みに対する理解が深まり、後悔せずに治療を選ぶための知識が得られるでしょう。
インプラント治療、本当に痛いの?

結論、インプラント治療は適切な麻酔と術後のケアによって、痛みを最小限に抑えることが可能です。手術中は局所麻酔により痛みをほとんど感じずに治療できます。
また、恐怖心が強い方や、手術が長時間となる場合には、静脈内麻酔を使用してリラックスした状態で治療を受けることも可能です。
麻酔が効いているかどうか不安な場合は、遠慮なく歯科医師に伝えましょう。必要に応じて麻酔を追加するなど、適切な対応をしてくれます。
手術後の痛みは?痛みのピークと期間
手術後、麻酔が切れると痛みや腫れを感じることがあります。これは、歯茎の切開や骨への処置による正常な反応です。痛みの感じ方には個人差がありますが、一般的には、抜歯後の痛みと同程度と考えて良いでしょう。
術後の痛みのピークは、手術後2~3日目で、その後徐々に治まり、1~2週間程度で落ち着くのが一般的です。痛みが強い場合は、歯科医師から処方された鎮痛剤を服用することで、痛みをコントロールできます。
痛みが長引く場合や、我慢できないほどの痛みがある場合は、遠慮なく歯科医師に相談しましょう。適切な処置を受けることで、早期に痛みを緩和することができます。
インプラント手術後の痛みはいつまで続く?

ここでは、術後の痛みがどのように変化していくのか、詳しく解説していきます。痛みを最小限に抑え、快適なインプラント生活を送るための情報をお届けします。
術後の痛みの経過:時期ごとの状態
インプラント手術後の痛みは、時間とともに変化していきます。一般的には、手術直後が最も痛みが強く、その後徐々に和らいでいくことが多いです。ここでは、時期ごとの痛みの状態について見ていきましょう。
時期 | 痛みの状態 | 主な原因 | 対策 |
---|---|---|---|
手術直後~2日後 | 強い痛み、腫れ、出血 | 手術による炎症 麻酔の影響 | 処方された鎮痛剤の服用、患部の冷却、安静 |
3日後~1週間後 | 徐々に痛みが軽減、腫れが引く | 炎症の緩和 | 引き続き鎮痛剤の服用(必要に応じて)、 柔らかい食事、丁寧な口腔ケア |
1週間後~抜糸後 | ほとんど痛みがない、違和感程度 | 組織の回復 | 通常の食事に戻す、定期的な歯科検診 |
インプラント手術は外科手術を伴うため、術後の痛みや腫れは一般的な症状です。手術直後は麻酔が効いているため痛みは感じにくいですが、麻酔が切れると痛みが出てくることがあります。痛み止めを服用し、安静に過ごすことが大切です。
痛みが引かない場合の対処法:考えられる原因と相談先
適切なケアを行っていても痛みが引かない場合は、何らかの原因が考えられます。我慢せずに歯科医師に相談し、適切な対処を受けるようにしましょう。
考えられる原因 | 対処法 | 相談先 |
---|---|---|
感染 | 抗生物質の服用 患部の洗浄 | インプラント手術を受けた歯科医院 |
神経への刺激 | 薬物療法 | インプラント手術を受けた歯科医院、口腔外科 |
インプラントの不適合 | 再手術 | インプラント手術を受けた歯科医院、セカンドオピニオン |
インプラント術後の痛みは、通常は数日~1週間程度で落ち着きますが、痛みが続く場合は、インプラント手術を受けた医院に相談しましょう。原因を特定し、適切な治療を受けることが大切です。
インプラント手術の痛みを軽減する麻酔の種類と選び方

インプラント手術では、様々な麻酔を組み合わせて、痛みを最小限に抑えることができます。ここでは、インプラント手術で使われる主な麻酔の種類と、その選び方について解説します。
表面麻酔:注射の痛みを和らげる
表面麻酔は、歯茎の表面に塗るタイプの麻酔で、注射針が刺さる時のチクッとした痛みを和らげる効果があります。
表面麻酔は、あくまでも表面の感覚を鈍くするだけなので、手術そのものの痛みをなくすことはできません。しかし、麻酔注射への抵抗感を減らすことで、リラックスして治療に臨めるというメリットがあります。
局所麻酔:手術中の痛みをブロック
インプラント手術で最も一般的に使われるのが局所麻酔です。これは、手術を行う部位の神経に直接麻酔薬を作用させ、感覚を麻痺させる方法です。
局所麻酔の効果によって、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。歯科医師は、患者さんの状態に合わせて麻酔薬の種類や量を調整し、安全に手術を進めます。
ただし、麻酔が切れると痛みが出てくることがあります。そのため、手術後には痛み止めを服用し、痛みをコントロールすることが重要です。
静脈内鎮静法:リラックスした状態で手術
「どうしても手術が怖い…」「不安で緊張してしまう…」という方には、静脈内鎮静法がおすすめです。これは、点滴で鎮静薬を投与し、リラックスした状態にする麻酔方法です。
静脈内鎮静法は、意識を完全に失う全身麻酔とは異なり、眠ったような状態になります。そのため、手術中の記憶がほとんど残らないというメリットがあります。また、緊張が和らぐことで、血圧や脈拍も安定し、より安全に手術を受けることができますよ。
静脈内鎮静法は、歯科医師の判断によって、局所麻酔と併用して行われることがあります。
麻酔の種類 | 特徴 | メリット | デメリット | こんな人におすすめ |
---|---|---|---|---|
表面麻酔 | 歯茎に塗る麻酔 | 注射の痛みを軽減 | 手術の痛みをなくす効果はない | 注射が苦手な人 |
局所麻酔 | 手術部位の神経を麻痺させる | 手術中の痛みをブロック | 麻酔が切れると痛みが出る場合がある | 一般的なインプラント手術 |
静脈内鎮静法 | 点滴で鎮静薬を投与 | リラックスして手術を受けられる、手術中の記憶がほとんど残らない | 歯科医師の判断が必要 | 手術への恐怖心が強い人、緊張しやすい人 |
インプラント治療後の痛みの原因と対処法を徹底解説
手術自体は麻酔下で行われるため痛みを感じることはほとんどありませんが、麻酔が切れた後や、治療後の経過において痛みが生じることがあります。ここでは、インプラント治療後の痛みの原因と、それぞれの対処法について詳しく解説していきます。
術後の炎症による痛み
インプラント手術は、歯茎を切開し、顎の骨にインプラント体を埋め込む外科的な処置です。そのため、手術後には炎症が起こり、痛みを感じることがあります。これは、体が傷を治そうとする自然な反応であり、通常は数日から1週間程度で落ち着いてきます。
炎症による痛みを和らげるためには、以下の対策が有効です。
- 処方された痛み止めを服用する
歯科医から処方された痛み止めは、炎症を抑え、痛みを緩和する効果があります。指示された用法・用量を守って服用しましょう。 - 患部を冷やす
手術後24時間以内は、患部を冷やすことで炎症を抑えることができます。保冷剤などをタオルで包み、頬の上から優しく当てましょう。ただし、長時間冷やしすぎると血行が悪くなり、治癒を遅らせる可能性があるため、15~20分程度を目安にしてください。 - 安静にする
手術後は、できるだけ安静に過ごしましょう。激しい運動や刺激の強い食事は避け、体を休めることが大切です。 - 柔らかい食事を摂る
手術後の数日間は、患部に負担をかけないように、柔らかい食事を摂るように心がけましょう。おかゆ、スープ、ヨーグルトなどがおすすめです。 - 口内を清潔に保つ
炎症を悪化させないために、口内を清潔に保つことが重要です。歯科医から指示された方法で、優しく丁寧に歯磨きをしましょう。
これらの対策を行っても痛みが改善しない場合や、悪化する場合は、歯科医に相談してください。
神経への刺激による痛み
インプラントを埋め込む位置によっては、顎の骨の中を通る神経を刺激してしまうことがあります。特に、下顎には太い神経が通っているため、インプラント手術の際に神経を圧迫したり、傷つけたりすると、術後に痺れや痛みが生じることがあります。
神経への刺激による痛みは、炎症による痛みよりも長引くことがあり、数週間から数ヶ月続く場合もあります。多くの場合、時間経過とともに自然に回復しますが、痛みが強い場合や、日常生活に支障をきたす場合は、歯科医に相談し、適切な処置を受ける必要があります。
神経への刺激が原因と考えられる痛みの対処法としては、以下のものがあります。
- ビタミンB12の服用
ビタミンB12は、末梢神経の修復を助ける効果があると言われています。歯科医に相談の上、必要に応じて服用を検討しましょう。 - レーザー治療
低出力レーザーを照射することで、神経の炎症を抑え、痛みを緩和する効果が期待できます。 - 薬物療法
痛みが強い場合には、神経の痛みを抑える薬や、炎症を抑える薬を服用することがあります。 - 神経ブロック注射
痛みが非常に強い場合には、神経ブロック注射を行うことがあります。これは、痛みを伝達する神経を一時的に麻痺させることで、痛みを遮断する方法です。
神経への刺激による痛みは、個人差が大きく、症状や回復期間も異なります。自己判断で対処せず、必ず歯科医に相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。
痛みの原因 | 主な症状 | 対処法 |
---|---|---|
術後の炎症 | ズキズキとした痛み、腫れ、発熱 | 痛み止め、冷却、安静、柔らかい食事、丁寧な口腔ケア |
神経への刺激 | 痺れ、ピリピリとした痛み、感覚麻痺 | ビタミンB12、レーザー治療、薬物療法、神経ブロック注射 |
インプラント治療のリスクと痛み、後悔しないための知識

インプラント治療のリスク:痛み以外の注意点
インプラント治療は、成功すれば天然歯に近い機能と見た目を取り戻せる優れた治療法です。しかし、どんな医療行為にもリスクはつきものです。痛み以外にも、知っておくべき注意点があります。ここでは、インプラント治療におけるリスクについて解説します。
リスク | 詳細 | 対策 |
---|---|---|
インプラント周囲炎 | インプラントの周囲の組織が炎症を起こす病気。歯周病に似た症状で、放置するとインプラントが抜け落ちる原因になります。 | 日々の丁寧な歯磨きと、歯科医院での定期的なメンテナンスが重要です。 |
手術時の偶発症 | 手術中に、神経や血管を損傷する可能性があります。 | 事前の精密な検査と、経験豊富な歯科医師による治療が重要です。 |
上顎洞炎 | 上顎の奥歯にインプラントを埋入する際、上顎洞(鼻の奥にある空洞)に炎症が起こる可能性があります。 | 事前のCT撮影による詳細な診断と、適切な手術計画が重要です。 |
骨との結合不全 | インプラントと骨がうまく結合しない場合があります。 | 喫煙は結合を阻害する要因となるため、禁煙が推奨されます。また、持病がある場合は、事前に歯科医師に相談しましょう。 |
インプラントの破損・脱落 | 強い力が加わることで、インプラントや人工歯が破損したり、脱落したりする可能性があります。 | 硬いものを噛むのを避け、歯ぎしりや食いしばりがある場合は、ナイトガードを使用するなど対策が必要です。 |
これらのリスクを理解した上で、治療を受けるかどうかを慎重に検討することが大切です。
後悔しないために:治療前に確認すべきこと
インプラント治療は、決して安価な治療ではありません。後悔しないためには、治療前にしっかりと情報を収集し、歯科医師とよく相談することが重要です。以下のポイントを確認しておきましょう。
- 歯科医師の経験と実績
インプラント治療の経験豊富な歯科医師を選びましょう。症例数や、所属学会などを確認すると良いでしょう。 - 治療計画
レントゲンやCT撮影を行い、詳細な治療計画を立ててもらいましょう。インプラントの種類、埋入位置、手術方法などについて、十分な説明を受け、納得できるまで質問しましょう。 - 費用
治療費用の総額を確認しましょう。内訳(インプラント体、手術費用、検査費用、メンテナンス費用など)も明確にしてもらいましょう。 - 保証制度
インプラントが破損した場合や、骨との結合がうまくいかなかった場合の保証制度について確認しましょう。 - メンテナンス
インプラントを長持ちさせるためには、治療後のメンテナンスが非常に重要です。定期的なメンテナンスの内容、費用、期間などを確認しましょう。 - セカンドオピニオン
複数の歯科医院で相談し、意見を聞いてみるのも良いでしょう。
【まとめ】痛みやリスクを理解した上で、最適な治療を選ぼう
インプラント治療は、失われた歯の機能を回復するための有効な手段の一つです。しかし、痛みやリスクが伴うことも事実です。この記事で解説した内容を参考に、痛みやリスクを十分に理解した上で、ご自身にとって最適な治療法を選択しましょう。
もし、インプラント治療に不安を感じる場合は、他の治療法(ブリッジ、入れ歯など)も検討してみるのも良いでしょう。歯科医師とよく相談し、それぞれのメリット・デメリットを比較検討した上で、納得のいく治療法を選んでください。
インプラント治療は、適切な知識と準備があれば、QOL(生活の質)を大きく向上させる可能性を秘めています。後悔しないために、しっかりと情報を収集し、信頼できる歯科医師を見つけて、前向きに治療に取り組んでいきましょう。
世田谷区等々力にある「とどろき今井歯科」では、インプラント治療に力を入れております。
インプラント治療を検討されている方は是非一度ご相談ください。