• 2025年7月12日

インプラントオーバーデンチャーとは?

「食事のたびに入れ歯がずれて、硬いものが食べられない」
「人前で話すときに、入れ歯が外れないか心配になる」

現在お使いの入れ歯に、このようなお悩みやストレスを感じていませんか。
失った歯の機能を補うための入れ歯が、かえって日々の生活の質を下げてしまうのは、とてもつらいことです。
この記事では、そんなお悩みを解決する選択肢の一つ、「インプラントオーバーデンチャー」について、世田谷区等々力にあるとどろき今井歯科が専門家の視点から詳しく解説します。

インプラントオーバーデンチャーの仕組みとは?

インプラントオーバーデンチャーとは、簡単に言うと「インプラント」と「入れ歯」の“いいとこ取り”をした治療法です。
顎の骨に最小限の本数(通常 2本から 4本)のインプラント(人工歯根)を埋め込みます。
そのインプラントを土台として、入れ歯をしっかりと固定する仕組みになっています。

インプラントが杭や木の根のように入れ歯をがっちりと支えるため、従来の入れ歯のように歯茎の上に乗せているだけの状態とは比較にならない安定感が生まれるのです。
これにより、食事や会話の際のわずらわしさから解放されます。

総入れ歯やオールオン4との違いは?

インプラントオーバーデンチャーは、他の治療法とどう違うのでしょうか。
それぞれの特徴を比較してみましょう。
ご自身の希望やライフスタイルに合う治療法を見つける参考にしてください。

比較項目総入れ歯インプラントオーバーデンチャーオールオン4(固定式)
安定性低い(歯茎に乗せるだけ)高い(インプラントで固定)非常に高い(完全に固定)
噛む力天然歯の 20〜30%天然歯の 60〜80%天然歯の 90%以上
見た目歯茎を広く覆う必要がある自然な見た目を実現しやすい非常に自然で美しい
清掃性簡単に取り外せる取り外して清掃できる取り外し不可、特殊な清掃が必要
外科手術不要必要(インプラント 2〜4本)必要(インプラント 4本以上)
費用目安安価(保険適用あり)中程度(保険適用外)高額(保険適用外)
メリット・費用が安い・手術不要・安定性と清掃性を両立・手術負担や費用を抑えられる・自分の歯のように噛める・取り外しの手間がない
デメリット・ずれる、痛い・噛む力が弱い・手術が必要・定期的なメンテナンス必須・費用が高額・清掃が難しい・定期的なメンテナンス必須

メリットは?失った歯と「食べる喜び・笑う自信」を取り戻す5つの利点

インプラントオーバーデンチャーを選ぶことで、単に「噛める」だけではなく、QOL(生活の質)を向上させる多くの利点があります。
ここでは、失ってしまった「食べる喜び」や「笑う自信」を取り戻すための、代表的な 5つのメリットをご紹介します。

1. しっかり噛めて食事が楽しい【安定性】

インプラントでしっかりと固定されるため、噛む力が劇的に向上します。
何でも美味しく食べられることは、日々の大きな喜びとなり、栄養バランスの改善や全身の健康維持にもつながります。

2. 見た目が自然で思いきり笑える【審美性】

部分入れ歯を固定するために必要な金属のバネ(クラスプ)がありません。
そのため、口を開けたときに金属が見える心配がなく、非常に自然な見た目を実現できます。
見た目のコンプレックスから解放されることで、人前で話したり、思いきり笑ったりすることに自信が持てるようになるでしょう。

3. ズレない・痛くない!入れ歯のストレスから解放【快適性】

食事中や会話中に「入れ歯がガタつく」「外れそうになる」といった日常的なストレスから解放されます。
また、噛む力がインプラントに分散されるため、歯茎の一点に強い圧力がかかることがありません。
これにより、「入れ歯が当たって痛い」という悩みも大幅に軽減されるのです 。

4. 顎の骨が痩せるのを防ぎ、長く使える【持続性】

歯を失うと、刺激がなくなった部分の顎の骨は徐々に痩せていきます。
インプラントは、噛む力を骨に直接伝えるため、骨に適度な刺激を与えて痩せるのを防ぐ効果が期待できます。
骨の吸収を抑制することで、長期的に顔の輪郭が変化するのを防ぎ、入れ歯の安定性を長く保つことにつながるのです。

デメリットとリスク【確認すべき3つの注意点】

多くのメリットがある一方で、治療を検討する前に知っておくべき注意点も存在します。
とどろき今井歯科では、良い点だけでなく、デメリットやリスクも正直にお伝えし、患者様がすべてを納得した上で治療を選択できるよう努めています。
事前に注意点を理解しておくことで、リスクを最小限に抑えることが可能です。

1. 外科手術が必要|不安を和らげる方法とは?

インプラントを埋め込むためには、外科手術が必要です。
手術と聞くと不安に感じるかもしれませんが、通常は局所麻酔下で行われ、身体への負担は抜歯と同程度と考えてよいでしょう。
とどろき今井歯科では、痛みを最小限に抑える配慮はもちろん、手術への恐怖心が強い方のために静脈内鎮静法などの選択肢もご用意していますので、ご相談ください。

2. 保険適用外で費用が高額|総額と内訳、負担を軽くする方法

インプラント治療は保険が適用されない自由診療のため、費用は高額になります。
治療費は、インプラントの本数やアタッチメントの種類、骨造成の有無などによって変動します。
治療を開始する前に、必ず詳細な見積もりを確認することが大切です。

費用項目の例内容目安
検査・診断料CT撮影、治療計画の立案など3万円〜5万円
インプラント埋入費インプラント本体の費用と手術費用1本あたり 30万円〜50万円
アタッチメント入れ歯と連結するパーツ1個あたり 5万円〜10万円
義歯(上部構造)専用の入れ歯本体20万円〜50万円
合計(インプラント2本の場合)約100万円〜

※上記は一般的な目安であり、医院や症例によって異なります。

高額な費用負担を軽減する方法として、医療費控除の制度があります。
これは、年間の医療費が一定額を超えた場合に、税金の一部が還付される制度です。
また、歯科治療専門のデンタルローンを利用することで、月々の負担を抑えながら治療を受けることもできます。

3.定期的なメンテナンスが必須|長持ちの秘訣

治療が完了したら終わりではありません。
インプラントオーバーデンチャーを長く快適に使い続けるためには、ご自宅でのセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアが不可欠です。
メンテナンスを怠ると、インプラントの周りに汚れが溜まり、歯周病に似た「インプラント周囲炎」を引き起こすリスクがあります。

ケアの種類主な内容頻度の目安
セルフケア
(ご自身で)
・入れ歯を取り外し、専用ブラシで清掃する・インプラントの周りを丁寧に磨く・就寝時は洗浄剤に浸す毎日
プロケア
(歯科医院で)
・専門的なクリーニング(PMTC)・噛み合わせや適合状態のチェック・アタッチメントの消耗確認、交換3ヶ月〜6ヶ月に1回

【まとめ】自分に最適な治療法を見つけるために、まずは専門家へ相談を

インプラントオーバーデンチャーは、従来の入れ歯が持つ「ずれる、痛い、噛めない」といった多くの悩みを解決し、食事や会話の楽しみを取り戻すことができる優れた治療法です。
しかし、外科手術や費用、メンテナンスなど、事前に理解しておくべき点も少なくありません。
最も大切なのは、ご自身の口の状態やライフスタイル、そして何よりも「どんな生活を送りたいか」という希望に合った治療法を選択することです。

この記事を読んで少しでも興味を持たれた方は、まずは専門家である歯科医師に相談することから始めてみてはいかがでしょうか。
世田谷区等々力にあるとどろき今井歯科では、患者様一人ひとりのお話をじっくりと伺い、最適な治療法を一緒に考えていくことを大切にしています。
無理に治療を勧めることはありませんので、どうぞお気軽にご相談ください。


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